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「ゲッ、ゲッ」
真夏の山あいに、聞いたことのない声が響きました。
双眼鏡で見上げると、木のてっぺんに青いすがたが。
あれが「森の宝石」と呼ばれる鳥でした。
こんにちは、イソヒヨノートのハルです。
7月の三連休、岡山県までブッポウソウを探しに行ってきました。
念願の初対面から、真庭市蒜山の保護団体の観察会まで。三日間の記録をご紹介します。
✨ 一日目|吉備中央町、観察所をめぐる
7月18日、まず向かったのは岡山県の吉備中央町です。
この町にはブッポウソウの観察所が6か所あり、それぞれに巣箱が設置されています。
正午前、道の駅かもがわ円城に到着。
先に来ていたカメラマンさんによると、少し前に巣立ってしまったかもしれないとのこと。
巣箱にはいないようだが、戻ってくる可能性はあるようです。
次の美原集落センターには、カメラマンさんの姿はありませんでした。
「7月15日に巣立ったようです」という張り紙が残っています。
少し遅かったかな。
三か所目は、腰痛地蔵尊横山様。
駐車場を歩いていると、すれ違ったカメラマンさんが「いま出てますよー」と声をかけてくれました。
直後、上空から「ゲッ、ゲッ」という声。
双眼鏡を向けると、向こうの山の木のてっぺんに、確かにとまっています。
遠すぎて写真は撮れませんでしたが、これが初めてのブッポウソウでした。
心が踊るとは、こういうことなんですね。
★ 目の前の木の上にいた
はやる気持ちをおさえて、観察所へ向かいました。

着くと、10数人のカメラマンさんが一斉に同じ方向へレンズを向けています。
目の前には、水田の中に立った木の電柱と、その上の巣箱。
みんなと同じほうに双眼鏡を向けると、巣箱から少しはなれた、木の上に青い鳥がとまっていました。

カワセミのような、深く澄んだ青い背中。
愛嬌のあるオレンジ色のくちばしに、まん丸な目。
ブッポウソウです。
水田すれすれをツバメが飛び、遠くからウグイスのホーホケキョも聞こえてきます。
ブッポウソウは木にとまっていたかと思うと、ふっと飛び立って旋回し、空中で虫を捕まえる。
そして巣箱へ届ける。また木に戻って、飛び立って、上空をぐるっとまわって、虫を捕まえて、巣箱へ届ける。

縦長の深い巣箱なので、ヒナの姿は見えません。
それでもこの往復を見ていれば、中に何羽かいるのでしょう。観察所には巣の中を映したモニターがあり、中にいるヒナたちが確認できます。
巣箱を往復するブッポウソウを双眼鏡で見たり、写真を撮ったり。まったく見飽きませんでした。
途中で我に返って、水分と塩分を補給しました。観察所は日陰ですが、この日はとても暑い日でした。
上空にはトビが舞い、周囲の茂みからは「チョットコイ、チョットコイ」とコジュケイの声。
トビを追い払うブッポウソウの姿も見られました。
下見のつもりだった一日目が、いきなり大満足の一日になりました。
出会った鳥のことを、もっと知りたくなったら
関西で出会える野鳥を、色や大きさから探せる索引ページを作りました。
▶ 野鳥図鑑インデックス|関西で出会える野鳥を色から探す
⛰ 二日目|森林公園で、アカショウビンの声を追う
二日目は鏡野町の岡山県立森林公園へ。

前日にブッポウソウに会えたので、予定を変更してアカショウビンを探すことにしました。
以前、和佐又山では声しか聞けず、残念な思いをしていたのです。
歩き始めると、ヒヨドリ、ウグイスとおなじみの声。
ただ背の高い木が多く、姿を見つけるのは至難の業です。

長いフレーズのやさしい口笛のような声は、ソウシチョウのよう。近くからも遠くからも聞こえてきます。姿は見えませんが、この公園には何羽もいるようです。
耳をすませばカッコウ。少し進むと「テッペンカケタカー」とムクドリとは? 駅前でぎゅるぎゅる鳴く鳥の正体と、ヒヨドリとの見分け方。
立ち止まっても、聞こえるのは声ばかり。
暑くなってきたのでUターンした、そのときでした。
「キョロロロロロ↷」
あ、アカショウビン。
うれしくなって、あちこち双眼鏡で探し回りました。結局、姿は見つけられず。声はすれども姿は見えない幻の鳥です。
でも、しっかり聞こえました。この公園には確かにアカショウビンがいます。
ほかにもツツドリ(ポポ、ポポ)、アオバト(アオー)、カケス(ジャー)の鳴き声が。

姿を確認できたのはコガラだけでしたが、たくさんの鳥を「感じる」ことができた一日でした。
✒ 三日目|真庭市蒜山で、ブッポウソウを学ぶ
7月20日は、真庭市蒜山まで足をのばしました。
蒜山は、岡山県の北のはし、鳥取との県境近くに広がる高原です。標高500〜600メートルの涼しい土地で、上蒜山・中蒜山・下蒜山からなる蒜山三座が、なだらかな稜線を描いています。日本有数のジャージー牛の産地としても知られ、名物のひるぜん焼そばやジンギスカンも人気。ソフトクリームをいただきましたが、濃厚でとてもおいしかったです。野鳥を抜きにしても、訪れてみたくなる場所でした。
目的地はシェアオフィス蒜山ひととき。

「森の宝石ブッポウソウを地域で守るプロジェクト」の講演会と観察会が開かれる日でした。
岡山旅行の一日目にブッポウソウの姿を見て、三日目に勉強する。またとない機会です。
講演では、日本野鳥の会岡山県支部の丸山氏からブッポウソウの生態と保護活動について学びました。
蒜山で繁殖するコムクドリの話や、ほかの野鳥についての質問コーナーもあり、盛りだくさんの内容でした。余談ですが、今年の初夏、大阪城公園の桜の木の上でコムクドリに出会いました。あの鳥が蒜山では繁殖しているんですね。
またブッポウソウの巣箱の清掃活動と、巣箱の中の堆積物の話が興味深く、巣箱の現物も見せていただきました。
観察会では、バスに乗って巣箱のある場所をめぐりました。車窓に広がるのは、高原とはまた違う、水田と低い山ののどかな風景です。
ブッポウソウが人を警戒しないよう、じゅうぶんに距離をとっての観察です。
道中では、ヒヨドリの声が聞こえ、トビがゆったりと舞っています。電線には、コムクドリやオオヨシキリの姿も。オオヨシキリは、関西では馬見丘陵公園の葦原で見かける鳥。どちらも電線にとまっている姿が、なんだか新鮮でした。
そして「ゲッ、ゲッ」と鳴きながら、ブッポウソウが蒜山の上空を飛んでいきました。
ブッポウソウが「これはぼくの山」とでも言うように、ゆうゆうと旋回したあと、木のてっぺんに長いこととまっていた姿が、強く印象に残っています。

あの青い鳥が、なぜ電柱の巣箱で子育てをしているのか。
そもそも、なぜ「ブッポウソウ」という名前なのか。
講演で教わった話も含めて、雑学は別の記事にまとめました。
✔ まとめ|ブッポウソウを見に行く前に知っておきたいこと
・見られる時期は5月〜8月。親が餌を運ぶ7月は、動きが多くて観察しやすい
・岡山県は日本有数の生息地。吉備中央町には観察所が6か所ある
・巣箱には絶対に近づかない。観察所からの観察が鉄則
・声は「ゲッ、ゲッ」。姿より先に、声で気づけることが多い
・青い背中とオレンジのくちばしが目印。大きさはハトよりやや小さい約29.5センチ
・夏の観察所は日陰でも暑い。水分と塩分は多めに
初めて見たブッポウソウは、思っていたより愛嬌があって、思っていたよりずっと堂々としていました。
そして声は、意外にも「ゲッ、ゲッ」。
その落差まで含めて、忘れられない三日間になりました。
※記事の構成や表現の整理にAIを活用していますが、観察記録と写真はすべて自分たちで撮影・記録したものです。
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