ハクセキレイは駅前によくいる白黒の鳥──生態・見分け方・面白い雑学

雑学・野鳥図鑑

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駅前のロータリーで、白と黒のすらりとした鳥が、尻尾を振りながらアスファルトの上をトコトコ歩いている。そんな姿を見かけたことはありませんか。

「スズメでもハトでもない、あの細身の白黒の鳥はなんだろう?」

そう思ったことがある方は、いませんか。こんにちは、イソヒヨノートのハルです。今日は、駅前でいちばん見かける野鳥かもしれない「ハクセキレイ」をご紹介します。

じつはハクセキレイは、バードウォッチングを始めたころ、ホオジロやシジュウカラと同じように、わりと早い時期に名前を覚えた鳥のひとつです。

はじめて出会ったのは、駅前のアスファルトの上でした。「あの白黒の鳥はなんだろう」とそーっと近づいてスマホで写真を撮って、家で図鑑と見比べました。名前と姿がぴたりと一致したときは、本当にうれしかったのを覚えています。その小さな「わかった!」の感動が、今も鳥を見る楽しみの原点になっています。

🚉 どうして駅前にこんなにいるの?

ハクセキレイは、実はもともと北国の鳥でした。1950年代ごろまでは、北海道や東北地方の北部の海岸あたりでしか見られなかったといわれています。

それがだんだんと川沿いに南へ、内陸へと生活の場を広げていきました。今では西日本でもすっかりおなじみで、ほぼ全国で出会える鳥になっています。関西でも、駅前や大きな駐車場に行けば、いつもいる常連さんです。

では、なぜ駅前なのでしょう。

ひとつは、人のそばが意外と安全だから。タカやヘビ、イタチといった天敵は、人通りの多い場所には近づきにくいのです。

もうひとつは、暖かさです。ビルや車が風をさえぎってくれる街なかは、冬でも比較的しのぎやすい。実際、秋から冬にかけて、駅前やショッピングモールの街路樹に何十羽、多いときには数百羽ものハクセキレイが集まって眠る「集団ねぐら」をつくることが知られています。

もともと海岸の岩場で暮らしていた鳥にとって、コンクリートや鉄骨は「岩の代わり」。だから駅も、彼らにとっては住み慣れた岩場のようなものなのかもしれませんね。

🚶 尻尾フリフリ、トコトコ歩きのひみつ

ハクセキレイを見ていると、長い尾を上下に振り続けているのに気づきます。

実はこの尾振り、はっきりした理由はまだわかっていません。走るときのバランスを取っているという説、まわりへの警戒のサインだという説などがあります。世界中で愛されている鳥なのに、いまだ謎が残っているというのも、なんだか面白いところです。

歩き方もちょっと特徴的。ハクセキレイは、両足をそろえてピョンピョン跳ぶこともあれば、左右の足を交互に出してトコトコ歩くこともあるそうです。地面の虫を追いかけるときには、速いと時速18kmほどで小走りすることも。これは、自転車で軽くこぐくらいのスピードです。あの小さな体で、なかなかの俊足ですよね。

🔭 大きさ・寿命・いつ会える?

大きさは全長21cmほど。スズメ(14cmくらい)より一回り大きく、尾が長いぶんスマートに見えます。

寿命は野生では平均すると短めで、多くは1〜2年ほど。小さな体で厳しい冬を越すのは大変なのですね。それでも、生き抜いた個体はもっと長生きすることもあります。

会える季節は、うれしいことに一年中。留鳥なので季節を選びません。記録を見ると1月から12月まで、どの月にもハクセキレイに出会えていました。とくに冬(11〜2月)が多かったです。

いちばんよく出会ったのは、奈良の馬見丘陵公園。ほかにも奈良公園や大阪の南港野鳥園など、開けた地面のある場所なら、まず見つかります。

👀 オス・メス・幼鳥の見分け方

顔をよく見ると、白い顔に黒い過眼線(目を通る線)が一本。これがハクセキレイの目印です。

白い顔に黒い過眼線が見えるハクセキレイ

オスとメスの見分け方は難しく、はっきりと認識できていなかったので調べてみました。

オスとメスは背中の色で見分けるようです。夏のオスは背中が黒くくっきり。メスと冬のオスは背中が灰色っぽくなります。胸の黒い部分も、オスのほうが広い傾向があるようです。

幼鳥は全体にぼんやりした灰色で、顔にほんのり黄色みがあります。胸の黒もまだ薄くまだらです。ある年の8月の終わりに、馬見丘陵公園で幼鳥に出会いました。どこか頼りない色合いで、大人の凛とした白黒とはまた違った愛らしさがありました。夏の終わりに少し淡い色の子を見かけたら、その年に生まれた若鳥かもしれません。

✨ 知ればもっと好きになる雑学

ハクセキレイは、都会進出がいちばん得意なセキレイの仲間。換気扇の中や建物のすき間、軒下のくぼみにまで巣をつくってしまう、たくましさの持ち主です。海岸の岩場からビル街まで、住まいの選択肢がとても幅広いのですね。

人をあまり恐れないのも特徴です。地面を歩いていると、すぐ足元まで近づいてくることがあります。人が歩くと、足元の草から虫が飛び出します。ハクセキレイは、それをねらって人のそばで餌を探しているのです。人をおそれず近寄ってくるので、そんな一瞬をじっくり観察できるのもうれしいところですね。

動きが大きくて目立つうえ、あまり逃げないので、双眼鏡がまだない方でもじっくり観察できます。バードウォッチングの第一歩に、これほどぴったりな鳥もいないと思います。

肉眼でも十分楽しめますが、双眼鏡があると羽の模様や表情までぐっと近くで見られます。愛用の双眼鏡についてはこちらの記事に書きました。

写真は9月に馬見丘陵公園で撮ったハクセキレイです。茶色い虫をくわえています。

茶色い虫をくわえたハクセキレイ

🐦 よく似た仲間、セグロセキレイとキセキレイ

ハクセキレイを覚えたら、ぜひ見比べてほしい仲間が二種います。まずはセグロセキレイ。見分けは顔で、目の下が黒ければセグロセキレイ、白ければハクセキレイです。鳴き声も、澄んだ「チチチッ」がハクセキレイ、少し濁った声がセグロセキレイと覚えておくといいです。

写真は1月に木津川市の田んぼで撮ったセグロセキレイです。

田んぼにいるセグロセキレイ

もう一種は、キセキレイ。こちらはお腹から下が鮮やかな黄色で、白黒のハクセキレイやセグロセキレイとはひと目で見分けられます。全長は20cmほど。キセキレイが好むのは、山あいの清流や渓流沿いです。実はセキレイの仲間は住む場所をゆるやかに分けていて、川の上流にキセキレイ、中流にセグロセキレイ、下流や河口・街なかにハクセキレイ、という具合なのだそうです。

私たちがキセキレイに出会えたのは、4年間で26回ほど。ハクセキレイ(167回)に比べるとぐっと少なく、会えるとちょっと得した気分になります。とくに宇陀市の平成榛原こどもの森公園では、5月に黄色いおなかで川の石の上をちょこちょこ歩く姿に会えました。

写真は11月に甘樫丘で撮ったキセキレイです。近くまで来てくれました。

黄色いお腹のキセキレイ

※記事の構成や表現の整理にAIを活用していますが、観察記録と写真はすべて自分たちで撮影・記録したものです。

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