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8月末になっても、平地はまだ真夏のままです。
出かけたいけれど、暑さを思うと足が止まってしまいます。
「暑いときは、標高を上げれば、少しは涼しいはず」
こんにちは、イソヒヨノートのハルです。
今回は、8月30日に出かけた奈良県・大和葛城山の探鳥記をお届けします。
⛰ 葛城登山口駅、ロープウェイを待つ空にクマタカが二羽
まだ山のふもと、葛城登山口駅で、ロープウェイを待ちます。
空を見上げると、厚い雲があちこちに。山の上のほうは、どうやらくもっているように見えます。
その空に、なにか大きな鳥が翼を広げて、飛んでいます。
双眼鏡をのぞくと、クマタカです。
最初は1羽だと思っていました。ところが目で追ううちに、いつのまにか2羽になっています。

クマタカは「森の王者」と呼ばれる大型の猛禽です。全長は70〜80センチほど。翼を広げると160センチを超えます。
渡りをしない留鳥なので、一年を通してこの周辺にいるのでしょう。
並んで飛ぶ2羽をよく見ると、大きさが少し違います。

猛禽の仲間はメスのほうが大きいので、オスとメスのペアなのでしょう。
私たちが会うのは、去年9月の五條市以来、これで2回目です。
まだロープウェイにも乗っていないのに、いきなりの主役登場でした。
✨ 6分で標高885メートル、5度の違いは大きい
大和葛城山の山頂へは、ロープウェイで登れます。
乗っている時間は6分ほど。あっという間に、標高885メートルの葛城山上駅です。
気温は平地より5度ほど低いようでした。
一般に、標高が100メートル上がるごとに気温は0.65度下がるといわれています。
たった5度。でも、この5度が大きいんです。
半袖で汗をかく暑さではありますが、平地の蒸し暑さとはまるで違います。
ロープウェイの始発は9時10分。この日は空いていて、すんなり乗れました。
5月中旬のツツジが満開の時期には、待ち時間が1〜2時間になることもあるそうです。
♪ 声はすれども姿は見えず、ソウシチョウ
駅を下りると、山頂まではなだらかな遊歩道が続いています。

途中で右に曲がり、自然研究路へ。林の中に入って、探鳥スタートです。
歩き出してすぐ、声が響いてきました。
フィーフィーポロロロ。笛を吹くような、きれいな音で長いメロディー。ソウシチョウです。
あちこちから、驚くほどの声量で聞こえてきます。
葉がちらっと揺れて、鳥の影。あわてて双眼鏡やカメラをかまえます。
でも、葉が揺れたと思ったら、もう上へ。
グレーに見える体はわかるのに、なかなか全貌がつかめません。声はこんなに近いのに。
枝にとまったところを何とかとらえました。

家に帰って写真を見返すと、くちばしに小さな虫をくわえていました。
動き回っていたのは、虫を追いかけていたんですね。
ソウシチョウは、もともとベトナムや中国南部にすむ鳥です。飼い鳥がかごを抜けて定着した外来種です。ササの茂った林を好むので、こういう山でよく声を聞きます。
遠くからは、キジバトのデデーポポー。アオバトのアオーアオーという、雅楽の笛のような声も届きます。
声を追いかけているうちに、暑さはすっかり忘れていました。
☘ 枝の上のキビタキは、静かにポーズをとって
林の中の、少し開けた場所に出ました。
双眼鏡で葉の間をたどっていくと、黄色がちらり。
張り出した枝の上に、キビタキのオスがいました。

これまで見てきたキビタキは、たいてい口を大きく開けて歌っていました。
でも今日は、歌いません。
長いこと同じ枝にとまっていましたが、口は閉じたままです。

静かに、ひっそりと。それでいて、いちばん目立つ場所で、長いことポーズをとってくれています。
それにしても、目の覚めるような黄色です。
この黄色は、カロテノイドという色素の色。鳥は自分ではつくれないので、食べた虫や木の実からもらった色なんです。
よく食べたオスほど、あざやかに輝くというわけですね。
▶ 鳥の色のしくみはこちら:鳥の青に色素はない|オオルリ・ルリビタキ・キビタキの色のしくみ
双眼鏡でのぞいたり、写真を撮ったり。うれしい忙しさでした。
そしてヒヨー、という騒がしいヒヨドリの声。
葉に隠れて種類はわかりませんでしたが、コツコツとキツツキのドラミングも聞こえてきました。
先に進むと、木々の間にヒガラが。シジュウカラに似た色合いですが、ネクタイはありません。全長11センチ。日本のカラ類ではいちばん小さな鳥です。
ささっと葉の間を飛んで、すぐ奥へ隠れてしまいました。
⭐ 大和平野を一望、山頂の風に乗るチョウゲンボウ
自然研究路の分岐点まで歩き、白樺食堂の近くの展望台へ向かいます。
ここからはダイヤモンドトレイルの道。階段を上ったり、下ったり。
探鳥はいったんお休みして、歩くことに専念しました。
5度低いはずなのに、汗びっしょりで展望台に到着です。
日陰に入ると、涼しい風が渡ってきます。目の前には大和平野が一望。
山の上にいるんだなぁと、しみじみ実感しました。
時計を見ると、もう12時。暑く感じるはずです。
昼食のあと、標高959メートルの山頂へ。

雲がたくさん浮かんだ空に、強めの風が吹いていましたが、これが気持ちいい。
風景を撮っていると、チョウゲンボウが飛んできました。

飛んでいるというより、風に飛ばされているようにも見えます。
軽い体で風にうまく乗るのは、意外とむずかしいことなのかもしれません。
しばらく山頂付近を舞って、何度もシャッターチャンスをくれました。

✏ 帰り道に聞こえた、正体不明の声
山頂から下りて、もう一度自然研究路へ。さっきキビタキがいた開けた場所まで戻ってみました。
でも、もういません。
暑くなってきたせいか、あれだけ響いていたソウシチョウの声もずいぶん減りました。

Uターンしてロープウェイの駅へ向かう、その途中です。
チーチーチーチーチー。大きな声が、何度も聞こえます。
なんだろう。首をかしげながら、下りのロープウェイに乗って帰路につきました。
家に帰って調べてみると、コガラのさえずりのようでした。
声だけで終わってしまったのが、なんとも心残りです。
✅ 今日のまとめ
探鳥時間:200分
姿を見た鳥:6種
クマタカ、ソウシチョウ、キビタキ、ヒガラ、シジュウカラ、チョウゲンボウ
声を聞いた鳥:5種
アオバト、キジバト、ヒヨドリ、カケス、コガラ
大和葛城山は、これまで冬に何度かきた山です。夏は、今回が初めてでした。
冬はカラ類やウソ、キツツキの山。夏はソウシチョウとキビタキの山。同じ道でも、季節が変わると顔がまるで違うんですね。
暑さで探鳥をあきらめかけている方は、ロープウェイのある山へ。6分で、空気が変わります。
次に登るときは、コガラの姿も見つけてみたいです。
※記事の構成や表現の整理にAIを活用していますが、観察記録と写真はすべて自分たちで撮影・記録したものです。
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