ツグミとは?冬鳥の特徴・名前の由来・来る時期と鳴き声を解説

柿の木にとまるツグミ 雑学・野鳥図鑑

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こんにちは、イソヒヨノートのハルです。

今回は、冬の公園の定番、ツグミのお話です。

そろそろ、シベリア方面から渡ってくる季節。名前の由来から、記録でわかった「来る日と帰る日」まで、まとめてご紹介します。

◆ ツグミのプロフィール

・分類:スズメ目ツグミ科

・全長:約24センチ(ムクドリと同じくらい)

・渡り区分:冬鳥

・繁殖地:シベリア方面

・日本に来る時期:10月ごろから(これまでの記録では11月中旬〜下旬)

・北へ帰る時期:3月なかばごろから。5月の連休ごろまで残る個体も(記録では4月18日〜29日が最後)

・目印:白っぽい眉と、胸のうろこ状の模様。オスとメスはほぼ同じ色

・食べ物:ミミズや昆虫、木の実

・鳴き声:「クィクィクィ」

・よくいる場所:農耕地、草地、公園、河原

✨ 「だるまさんが転んだ」みたいに歩く鳥

ツグミは、ムクドリと同じくらいの大きさです。

白っぽい眉と、胸のうろこ状の模様が目印です。

地面に降りると、数歩跳ねるように進んでは、立ち止まります。その姿は「だるまさんが転んだ」にたとえられるほど。

立ち止まるたびに、胸をぐっと張って、首をかしげるようなしぐさも見せます。地面の下のミミズなどを探しているのでしょうか。

落ち葉の上を歩くツグミ

木にとまるより、地面を歩いているほうが多い鳥です。

胸を張るのは、隠れる場所のない地面で、周囲を警戒しているからだといわれています。

そのわりに、人や車はあまり気にしません。写真も撮りやすい鳥です。

❓ 名前の由来は「口をつぐむ」から?

ツグミの名前には、よく知られた説があります。

日本へやってくるツグミは、冬のあいだ、さえずりません。口をつぐんでいるように見えるから「ツグミ」になった、というものです。

ただし、由来には諸説あります。地鳴きがもとになった名前だという説もあり、はっきりとはわかっていません。

でも、記録を見返すと、ツグミは「ずっと黙っている鳥」ではありませんでした。

♪ 黙っているはずが、春ほど声が増えていた

4年あまりの記録で、ツグミに会えたのは90回。そのうち57回は、姿に加えて声も確認しています。

月ごとに見てみると、おもしろい傾向がありました。

11月から1月は、会えた日の約半分で声を確認。

2月から4月は、約7割の日で声を確認していたんです。

春が近づくほど、声が増えている。

北へ帰る前のツグミは、しきりに鳴くようになるといわれています。春には、さえずりのような「キョロロ、キョケッ」という声も出すそうです。

冬のあいだは口をつぐんでいても、旅立ちが近づくとにぎやかになるんですね。

☘ 11月に来て、4月の終わりまで残る

ツグミは、10月ごろにシベリア方面から渡ってくる冬鳥です。

関西の公園で、冬はじめてツグミを見た日は、2023年が11月11日、2024年が11月17日、2025年が11月22日でした。

日本に渡ってきたばかりのころは、山の林で暮らしています。寒さが厳しくなると、平地の畑や公園に下りてくるため、人の目につきやすくなるのです。

秋から冬は、木の実も大好き。年が明けるころからは、地面で虫を探す姿が増えてきます。

冬のあいだは散らばって暮らしていますが、渡ってきたばかりのころと、北へ帰る前には、群れで見かけることもあります。

電線にとまるツグミの群れ

そして春。

春が近づくと、ゴルフ場やグラウンドのような、開けた芝地にも集まってきます。

最後にツグミを見た日は、2023年が4月23日、2024年が4月29日、2025年が4月20日、2026年が4月18日でした。

5月の連休ごろまで残る個体もいるそうなので、4月いっぱいは楽しめそうです。

⛰ 「なんじゃもんじゃ」の実を食べるツグミ

木の実を食べるツグミの写真があります。

こちらは、ヒトツバタゴの実。別名「なんじゃもんじゃ」です。

5月ごろに白い花をいっぱいに咲かせ、実は10月ごろ、黒く熟します。

写真は、2024年3月に馬見丘陵公園で撮ったものです。

ヒトツバタゴ(なんじゃもんじゃ)の実を食べるツグミ
ヒトツバタゴの実をくわえたツグミ

くわえた実が、口の前にふわりと浮かんでいる一瞬も写っていました。

ツグミは、木の実を丸ごと飲み込みます。

「なんじゃもんじゃ」は、名前のわからない木を、人々がそう呼んだのが始まりといわれています。江戸の青山にあった木が、その名で呼ばれたそうです。

正式な名前は「ヒトツバタゴ」。トネリコの仲間「タゴ」かと思われていたのに、葉は一枚の単葉。そこで「一つ葉のタゴ」と名づけられたそうです。

名づけたのは、江戸時代の本草学者・水谷豊文さんといわれています。

そして、この木は、日本では岐阜、愛知、長野、対馬と、飛び飛びの場所にしか自生していません。

その理由のひとつとして、鳥が種を運んだ、という仮説もあります。

ツグミのような鳥が、こうして実を食べて、種を遠くへ運んでいるのかもしれません。

✏ そっくりな「ハチジョウツグミ」もいる

ツグミによく似た「ハチジョウツグミ」という鳥がいます。

日本には、冬に少数がやってきます。

見分けるポイントは「赤み」です。

ツグミは、眉が白っぽく、胸は黒と白のうろこ状の模様。尾は褐色から黒褐色です。

ハチジョウツグミは、胸やおなかが赤みを帯びたオレンジ色で、尾にも赤みがあります。眉も、淡いオレンジ色をしています。

名前は、羽の赤褐色が八丈島の織物「黄八丈」に似ていることから、といわれています。

江戸時代の鳥の図鑑『観文禽譜(かんぶんきんぷ)』にも、その名前が載っています。

ツグミとの中間のような個体もいて、見分けはなかなか難しそうです。

私の記録には、まだハチジョウツグミはありません。次の冬の、ちょっとした宿題です。

✅ 名前に「ツグミ」がつく、ほかの鳥たち

ツグミの仲間には、ほかにもおもしろい鳥がいます。記録にあるのは、クロツグミとトラツグミです。

ツグミの仲間の「渡り区分」を並べてみます。

・ツグミ:冬鳥(秋に来て、春に北へ帰る)

・クロツグミ:夏鳥(春に来て、秋に南へ帰る)

・トラツグミ:漂鳥(一年じゅう日本にいる)

☀ 春に渡ってくる夏鳥「クロツグミ」

クロツグミは、春に渡ってくる夏鳥。全長は22センチほどで、ツグミより少し小さめです。

オスは、頭から背、尾までが黒く、くちばしと脚は黄色。メスは、その黒い部分が暗い茶褐色になります。

記録は4年あまりで3回。1回は声だけで、姿を見られた2回は、どちらも大阪城公園のメスでした。

大きく明るい声で、同じフレーズをくり返すさえずりが特徴です。

ツグミは冬鳥、クロツグミは夏鳥。同じ「ツグミ」でも、日本にいる季節がまるでちがいます。

✈ 「鵺」の正体といわれる「トラツグミ」

トラツグミは、全長約30センチ。日本のツグミの仲間では、最大とされています。

その名のとおり、虎のような模様をもつ鳥です。記録は5回。いずれも2月から3月でした。

トラツグミは、日本では季節で場所を移る「漂鳥」です。

夏は山の林で子育てをして、冬になると低い土地にもおりてきます。

ちなみに北海道には夏鳥として、琉球列島には冬鳥として渡ってきます。

虎のような斑模様のトラツグミ

トラツグミは、夜中や早朝に「ヒィー、ヒィー」と寂しげな声で鳴きます。

じつは「鵺(ぬえ)」は、トラツグミの古い呼び名なんです。

『平家物語』には、源頼政が、頭は猿、胴は狸、尾は蛇、手足は虎という怪物を退治する話があります。

その怪物の鳴き声が、「鵺」(トラツグミ)の声に似ていたと書かれています。

いまでは、この怪物自体も「鵺」と呼ばれています。世阿弥の能『鵺』も、この話から生まれました。

夜の山で「ヒィー、ヒィー」という声を聞いた昔の人は、きっと怖かったでしょうね。

でも、声の主はツグミの仲間のトラツグミ。

正体を知ると、ちょっと親しみがわいてきます。

落ち葉の積もった地面に立つトラツグミ

※この写真は、トリミングして明るさを調整しています。

公園の芝生で、歩いては立ち止まる鳥を見かけたら、ツグミかもしれません。

※記事の構成や表現の整理にAIを活用していますが、観察記録と写真はすべて自分たちで撮影・記録したものです。

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