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ハトと人間には、深いかかわりがあった。
ハトは駅のホームにいて、公園にいて、街角にいる。
足元にいるな、と思っても素通りしてしまうこともあるかもしれません。
こんにちは、イソヒヨノートのハルです。
今回はそのハトについてご紹介します。調べてみると、ハトと人間の関係は想像をはるかに超えていました。
���️ ハトも、実は2種類います
カラスと同じく、ハトもひとくくりにされがちな鳥です。でも実は、私たちがよく見かけるハトには主に2種類あります。キジバトとカワラバト(ドバト)です。
私が初めてキジバトをちゃんと観察したのは、2022年5月の馬見丘陵公園(奈良)でした。それ以来、馬見丘陵公園では毎回のように出会える常連さんになっています。一方のカワラバト(ドバト)は大阪城公園や奈良公園でよく姿を見かけます。同じ「ハト」でも、すんでいる場所が違うようです。
��� 見た目と鳴き声が、こんなに違う
キジバトは、茶色いうろこ模様の羽が特徴的で、首の横に青と黒の縞模様があります。

「デーデー、ポッポー」という少し物悲しい声で鳴きます。森や林、公園の木の多い場所が好きで、地面をトコトコと歩きながら種や木の実をついばみます。
一方のカワラバト(ドバト)は、灰色や白、茶色などさまざまな羽色をしています。

「クルックー」とのどを震わせるように鳴きながら、首をリズミカルに前後させて歩く姿が印象的です。
双眼鏡でじっくり見ると、これが同じ「ハト」?と思うほど印象が変わります。身近な鳥を双眼鏡でまじまじと観察するのも、野鳥観察の醍醐味のひとつだと思っています。
ちなみに、あの独特の首振り歩きにはちゃんと理由があります。ハトは目が顔の横についていて、人間のように目玉を動かすことができません。歩きながら周囲を確認するために、体が進む分だけ首を引いて頭の位置を一瞬キープしているのです。つまり「首を振っている」のではなく、実は「頭を静止させている」動作なんです。
体が前に進む→頭が遅れて動く→ブレずに鮮明に見える。
精密な身体制御です。
��� ハトの巣作りが、雑すぎる
ハトの巣作りには、思わず笑ってしまうような特徴があります。
キジバトは、針葉樹や常緑樹の枝の上に巣を作ります。地上から3〜10メートルほどの高さが多いのですが、枯れ枝をただ雑に組み合わせただけのスカスカな巣で、卵が透けて見えることもあるほどです。
ドバトはもともと崖や岩の窪みに巣を作る鳥でした。都市に適応した今は、ビルの窓の出っ張り、エアコンの室外機の裏、橋の下、駅のホームの梁の上などに巣を構えます。崖の代わりに建物を使っているというわけです。
オスが枝を一本ずつ運んできてメスに手渡し、メスが組むのですが、完成してもスカスカで卵が落ちそうな巣になることも珍しくないとか。鳥の巣の中でもトップクラスに雑といわれています。それでもなぜかちゃんと子育てできてしまうのが、ハトのたくましさです。
��� あなたの顔を、ハトは覚えている
ここで少し驚く話をひとつ。
2011年にフランスで行われた研究で、ハトが人間の顔を個別に識別できることが証明されました。研究者2人がまったく同じ服を着てハトに近づきます。1人はえさを与えて穏やかに接し、もう1人はえさを与えず追い払う。それを何度か繰り返したあと、今度は2人が服を交換して現れました。さて、ハトはどちらに寄っていったでしょうか?
答えは——服が変わっても、「優しかった人」のほうに近づき、「怖かった人」を避け続けたのです。
ハトの視野はほぼ360度。顔のパターンを自然に学習し、一度「怖い」と覚えた記憶は長期間持続します。つまり、いつも穏やかに接しているハトは、あなたの顔を覚えて「この人は安心できる」と判断しているということ。
駅で足元にハトが近寄ってくるのは、「ハトにナメられている」のではなく、「ハトに信頼されている」——そう思うと、なんだか少し嬉しくなりませんか?
���️ 戦場を駆け抜けた、英雄ハト
ここからが、ハトと人間の深いかかわりの話です。
第一次世界大戦のさなか、「シェール・アミ」という名のドバトが、歴史に残る活躍をしました。包囲されたアメリカ軍部隊が、「友軍の砲撃がこちらに向かっている、助けてくれ」という救援メッセージをシェール・アミの足に括りつけて放ったのです。
シェール・アミは片足を銃弾で撃ち落とされ、胸も貫通しながらも飛び続けました。そして約40キロを25分で飛び切り、本部にメッセージを届けます。その結果、アメリカ軍の196名の命が救われました。
これほどの偉業を可能にしたのが、ハトの帰巣本能です。
実はハトのナビゲーションは三重のシステムでできています。くちばしに含まれる磁鉄鉱で地球の磁場を感知する「地磁気コンパス」、太陽の位置と体内時計を組み合わせる「太陽コンパス」、そして地形や建物の視覚記憶を使う「ランドマーク記憶」。曇りでも夜でも機能するこの多重システムが、1,000キロ以上の距離からの帰還を可能にするのです。
シェール・アミは英雄として勲章を授与され、剥製になった今もワシントンD.C.のスミソニアン博物館に展示されているそうです。「またハトか」なんて、もう言えません。
��� オリンピックの競技にもなっていた
もうひとつ、驚いた話があります。
1900年のパリオリンピックでは、なんとハトの射撃が正式競技として行われていました。本物のハトを空に放って撃つ、という競技です。さすがに次の大会から廃止されましたが、現在のクレー射撃の種目「ピジョン」という名前には、その名残が残っています。
ハトは古くから伝書鳩として情報を運び、戦争でも活躍し、スポーツの舞台にも登場してきた鳥です。人間の歴史のそばに、ずっとハトがいたのだと思うと、少し見方が変わりませんか。
野生のハトの寿命はおよそ3年ほどといわれています。短い命を、街の中で一生懸命生きています。
次に駅や公園でハトを見かけたら、ちょっとだけ立ち止まってみてください。キジバトか、ドバトか。首の模様、羽の色、歩き方……。
いつもの「ハト」が、少し違って見えてくるかもしれません。
※記事の構成や表現の整理にAIを活用していますが、観察記録と写真はすべて自分たちで撮影・記録したものです。
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