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「ツピーツピー」という声を聞いたことはありませんか。
公園や住宅地でも耳にする、あの小さな鳥の声です。
近くで見ると、白いほっぺに黒いネクタイをつけたような小鳥がいる。それがシジュウカラです。
こんにちは、イソヒヨノートのハルです。
バードウォッチングを始めて最初に名前を覚えた鳥のひとつが、このシジュウカラでした。ハトやカラスを除くと、ホオジロの次に「あ、これだ」と分かるようになった鳥です。
今回は、そのシジュウカラについて。見た目の特徴から、最近の研究で明らかになった「驚きの能力」まで、たっぷり調べてみました。
✨ まず、シジュウカラってどんな鳥?なにを食べる?
見た目の特徴はこんな感じです。

頭と喉は黒くてツヤツヤ。ほっぺには白い丸。背中は黄みがかった灰緑色で、お腹は黄みがかった白。そして、胸からお腹にかけて走る「黒いネクタイ模様」が、一番の特徴です。
全長は約15センチ。スズメよりほんの少し小さいくらいです。
体重は約15グラム。10円玉3枚ぶんの軽さで、空を飛んでいます。
野生での平均寿命は約1.7年。
昆虫やクモ、草木の実を食べます。
2025年1月に馬見丘陵公園で出会ったシジュウカラはミノムシやセイタカアワダチソウの実を食べていました。
ミノムシをくわえたシジュウカラ。

なんとミノムシをあしでつかんでミノをこじ開けて中の虫を食べようとしています。

けっこう大変そうです。セイタカアワダチソウのたねもパサパサして食べにくそう。

こんなものまで、と思うようなものが、冬には立派なごちそうになる。冬の食卓の厳しさを、まざまざと見せてもらいました。
4年間の記録を見てみると、シジュウカラに出会えたのは、大阪城公園、馬見丘陵公園、奈良公園、南港野鳥園、平城宮跡、二上山山麓、飛鳥川、室生ダム、橿原神宮、水上池、久宝寺緑地、榛原こどもの森公園、京都御苑、甘樫丘、和佐又山、春日山、大和葛城山、和泉葛城山、白鷺公園、など。
日本全国に生息する留鳥なので、いつどこへ探鳥に行っても出会える安心感があるのです。
��� オスとメス、どう見分ける?
シジュウカラのオスとメスは、同じ色をしています。ぱっと見は区別しにくい。
でも、じつは「ネクタイの太さ」が違います。
オスはネクタイが太く、お腹に向かってしっかり広がっています。メスはネクタイが細めで広がっていません。
写真はシジュウカラのオスです。

ちなみにシジュウカラは、巣箱にも入ることで知られています。春先に庭へ巣箱を置いておくと、使ってくれることも。コケや動物の毛などを使ってメスが丁寧に巣を作り、卵は平均10個ほど産みます。孵化してから18〜20日ほどで巣立ちます。子育ての様子を近くで見られるのも、シジュウカラが親しまれている理由のひとつです。
��� シジュウカラは、言葉をしゃべっていた
ここからが、今回いちばんお伝えしたいことです。
2017年、京都大学(現・東京大学准教授)の鈴木俊貴研究員が、世界を驚かせる研究結果を発表しました。
シジュウカラには「文法」があった、というのです。
たとえば、「ピーツピ」は「警戒して」、「ヂヂヂ」は「近づけ(集まれ)」という意味を持つ鳴き声です。これを組み合わせた「ピーツピ・ヂヂヂ」は、「警戒しながら近づけ(集まれ)」という2語文になります。
しかも、この組み合わせには順番のルールがあるのです。「ヂヂヂ・ピーツピ」と逆にすると、うまく伝わらないのです。
この研究は、スピーカーからシジュウカラの鳴き声を再生するという実験で確かめられました。
「ピーツピ・ヂヂヂ」を流すと、シジュウカラたちは警戒しながら声の方へ近づいてきます。ところが順番を逆にした「ヂヂヂ・ピーツピ」を流しても、ほとんど反応しない。同じ2語でも、順番が違えば意味をなさないことが証明されたわけです。

さらに驚くのは、初めて聞いた鳴き声の組み合わせでも、ルールに当てはめて意味を理解できるということ。これは、人間の言語にとても近い能力です。
2024年時点で、シジュウカラが使う「文」は200種類以上が確認されています。あの小さな鳥が、これほど豊かなコミュニケーションをしているとは、驚くばかりです。
そしてこの研究をきっかけに、「動物言語学」という新しい学問分野まで生まれました。言葉を持つのは人間だけではない、という考え方が、少しずつ広まっています。
��� 天敵によって、言葉を使い分ける
シジュウカラの天敵は、タカなどの猛禽類、カラス、そしてヘビです。
面白いのは、天敵の種類によって鳴き声が変わることです。

タカが来たときは「ヒヒヒ」。ヘビが来たときは「ジャージャー」。声を聞いた仲間は、何の危険かを判断して行動を変えます。
さらに、シジュウカラの警戒声はヒガラなど他の種の鳥にも伝わることがわかっています。ヒガラはシジュウカラの「ヘビだ!」という声を聞くと、実際にヘビがいなくても、その場所に何か危険があると判断して行動を変えます。
異なる種どうしが言葉でコミュニケーションをとっているわけです。
また、天敵を見つけたシジュウカラは、仲間を呼び集めて一緒に対抗する「モビング」という行動もとります。カラスやタカに対して、複数の小鳥が集まって追い払おうとする光景は、探鳥中に見かけることもあります。
「近づけ」の合図で仲間を呼び、みんなで立ち向かう。小さな体でも、言葉があれば力になれるんですね。
野生での寿命が1.7年と短いのも、こうした天敵から毎日逃げ続けているからかもしれません。小さな体で言葉を使いながら、懸命に生き抜いているわけですね。
��� 「四十雀」という名前の由来
シジュウカラは漢字で「四十雀」と書きます。なぜ四十なのか、気になりませんか。
もっとも有力な説は、鳴き声から来ているというものです。「チジュクジュク」という鳴き声が「シジュウ」に聞こえた、という説です。
江戸時代の百科事典「和漢三才図会」にも「四十加羅と囀るように聞こえる」と記されています。江戸時代の人も、同じように聞こえていたんですね。
他にも「(虫を食べる益鳥なので)スズメ40羽ぶんの値段がついた」「群れが多いから四十」という説もあって、どれが正解か今も定かではないそうです。
こちらの写真は水遊びをするシジュウカラの幼鳥。ネクタイや頭が淡い色合いで、とてもかわいいです。2024年7月に馬見丘陵公園で撮ったものです。

15グラムの小さな体に、200種類以上の言葉。
天敵に追われながら、仲間と声を掛け合いながら、毎日を生き抜いているシジュウカラ。
「ツピーツピー」という声が聞こえたら、ちょっと立ち止まって聞いてみてください。あの鳴き声に、どんな意味が込められているのか。想像してみると、野鳥観察がもっと楽しくなりますよ。
��� 似た名前の鳥・ゴジュウカラも紹介します!
じつは「ゴジュウカラ」という鳥もいます。名前がよく似ていますよね。
写真は2025年5月に和佐又山周辺で撮ったゴジュウカラです。

同じスズメ目ではありますが、シジュウカラ科とゴジュウカラ科で、別の仲間です。
「カラ(雀)」は小鳥全般を指す古い言葉です。名前が似ているのは、「シジュウカラに似た鳥」だとか、「スズメ50羽ぶんの値段がついた」からとも言われていますが、はっきりとはわかっていないようです。
ゴジュウカラの最大の特徴は、「頭を下にして木の幹を降りられる」こと。
キツツキやキバシリも木の幹にはとまれますが、逆さまに降りることはできません。ゴジュウカラだけの特技だということです。
目元の黒い線、体は背面が青みがかった灰色、お腹は白からオレンジがかった色。山の林でよく見られます。
見かけたら、ぜひ幹を逆さに降りる様子を観察してみてください。

※記事の構成や表現の整理にAIを活用していますが、観察記録と写真はすべて自分たちで撮影・記録したものです。
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