アオサギはなぜ「青」くない?名前の由来と、映画・食事・飛び方の雑学まとめ

雑学・野鳥図鑑

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公園の池や川のそばで、ひとりじっと立っている大きな鳥を見たことはありませんか?

動かない。ほんとうに動かない。まるで置き物のような存在感で、まわりの景色に溶け込んでいる。

あの鳥、アオサギです。

こんにちは、イソヒヨノートのハルです。

今回はアオサギにまつわる雑学をご紹介します。「なぜ青くないのにアオサギ?」という疑問から、宮崎駿監督の映画に登場したあのアオサギのこと、そして思わず二度見するような食事エピソードまで。知れば知るほど、公園の池でのアオサギの見え方が変わってくるはずです。

✨ アオサギはどう見ても「グレー」──なのになぜ「青」サギ?

初めてアオサギという名前を聞いたとき、正直「え、どこが青いの?」と思いませんでしたか。

実物を見ても、グレーと白と黒の鳥です。青みはほぼない。なのに「アオサギ」。バードウォッチャーなら一度は思う疑問です。

私自身も、最初はなかなか名前と実物が結びつかなくて。グレーと白のコントラストが鮮やかだったので、しばらく「ツートンカラーのサギ」と覚えていました。

答えは、日本語の「青」という言葉の幅にあります。現代では「青=ブルー」のイメージが強いですが、昔の日本語では「青」はグレーや緑がかった色も含む、幅の広い色の言葉でした。青葉・青竹・青汁……どれも純粋な「青」ではありませんよね。

同じ理由で、アオジという鳥も名前に「アオ」がつきます。オスのアオジは頭と顔がオリーブがかったグレーグリーン。お腹の黄色が目立つので「黄色い鳥」という印象になりますが、名前は頭の色からきています。その頭の色を昔の日本人は「青」と呼んだのです。

写真はアオジです。

私たちのイメージする青とはちょっと違うのです。

アオサギも同じで、羽の青みがかったグレーが、昔の人には「青」に見えた。それが名前として定着しました。

ちなみに英語では「Grey Heron(グレーサギ)」。こちらのほうが見た目に正直かもしれません。

✨ 「君たちはどう生きるか」のアオサギは何者だったのか

2023年に公開された宮崎駿監督のスタジオジブリ映画「君たちはどう生きるか」。英語タイトルは「The Boy and the Heron」、つまり「少年とアオサギ」です。

映画の中で、アオサギは主人公・眞人(まひと)の前に現れる謎めいた存在として描かれます。人語をあやつり、嘘をつき、時に案内役となり、時に敵のように立ちはだかる。不気味でユーモラスなキャラクターです。

宮崎監督がなぜアオサギを選んだのか、明確なインタビュー記事はありませんが、野鳥好きとしてひとつ思うことがあります。

アオサギって、本当に不思議な存在感を持っているんです。動かない。近づいても逃げない。じっとこちらを見ている。あの目は何を考えているのだろう、と思わせるような、どこか別の世界にいるような鳥なのです。

映画のアオサギが持つ「嘘つきで、でも本当のことも知っている」という二面性は、野生のアオサギが持つ「近くにいるのに遠い」感じと重なる気がしています。

映画を観た後に本物のアオサギを見ると、目が合うたびにどきっとします。

✨ ツルと見分けるポイントは「首」──飛び方の秘密

アオサギは体長90センチ前後。日本で見られるサギの仲間では最大クラスで、飛んでいる姿も大迫力です。

ツルと見分けるポイントは、飛んでいるときの「首の形」です。

ツルは首を真っすぐ伸ばして飛びます。一方、アオサギは首をS字に縮めて飛ぶ。これはサギの仲間に共通する特徴で、長い首を折りたたむことで飛行時のバランスを保っているとされています。

✨ 大きすぎる魚も丸飲みにしてしまう──豪快すぎる食事事情

さて、ここからがアオサギ雑学のハイライトです。

17世紀フランスの詩人ラ・フォンテーヌは、「サギ」という寓話を書いています。川のほとりに立つサギが、魚を選り好みしすぎて結局何も食べられなかった、という話です。コイもカワカマスも「こんな魚は食べられない」と断り続け、最後にはカタツムリで空腹をしのぐはめになる。教訓は「高望みしすぎると損をする」。

でも実際のアオサギは、まったく逆です。

選り好みするどころか、コイ・フナ・ウナギ・カエル・ネズミまで、くちばしで刺したり挟んだりしたものをそのまま頭から飲み込む。その豪快さは、見ていると思わず「大丈夫?」と声をかけたくなるほどです。ラ・フォンテーヌが見たら、「そのサギじゃない」と言いそうです。

大きな魚をくわえたアオサギ。11月に久米田池(岸和田市)で撮影しました。

実際、サイズの大きな魚を飲み込もうとして、しばらく喉につかえたまま格闘している姿が観察されることもあります。首をぐーっと伸ばして、何度も何度も飲み込もうとしている。見ているほうがハラハラするような光景です。

これはアオサギが「飲み込めるかどうかより先に、突く」という本能で動いているから。飢えた状態では特に、サイズの判断より行動が先に出てしまうのかもしれません。

普段は30〜40センチ程度の魚を主食にしており、じっと水辺に立って待ち、一瞬のタイミングで長い首を伸ばして刺す。その命中精度はかなり高く、観察していると本当に見事だと感じます。

あのじっとした時間も、すべて計算のうちなのです。

タウナギをくわえたアオサギ。7月に平城宮跡で撮影しました。

✨ 実は近所にいる──都市部の公園にも普通にいる鳥

アオサギは川・池・水田・干潟はもちろん、都市部の小さな公園の池にも普通に現れます。大阪・京都のど真ん中にある池や川でも、探せばたいていいます。

大阪城公園の堀でも、京都の鴨川沿いでもアオサギはふつうにいるのです。あれだけ大きな鳥が都市の真ん中にいることに、慣れてしまうとなんとも思わなくなるのですが、考えてみると不思議な光景でもあります。

3月に京都府立植物園で撮影したアオサギ。植物園のライトアップイベントがあった夜、照らされた池の中に立っていました。

風景にとけこんでいました。

近づいても意外と逃げない個体も多く、双眼鏡なしでじっくり観察できる数少ない大型鳥のひとつです。

青くないのに青サギ、映画に出てきたあのキャラクター、大きすぎる魚との格闘──知れば知るほど、なんだかとても人間くさい鳥だなと思います。

近所の公園に立ち寄ったとき、池のそばをちょっとだけのぞいてみてください。きっとどこかで、あの目でこちらを見ているはずです。

※記事の構成や表現の整理にAIを活用していますが、観察記録と写真はすべて自分たちで撮影・記録したものです。

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